大規模生産農家では、米の光沢を出すため稲の早刈りをし、すぐ機械乾燥にかける。
これに比べ棚田米は、ハサ掛け、ゆっくり天日乾燥。
これで味の差がでていると報告するのは、山形県から参加のパネラー佐藤さん。
オーナー制度で成り立っている長野県・姨捨棚田はオーナーの気持ちを大切に丹精こめ
て作っています。 ハサに掛けたばかりの稲穂はまだ生きています。 "月のしずく"を受け、じっくり成熟するので美味しいです。姨捨名月会より参加のパネラー渡辺さん。
佐賀県・蕨野棚田からは中山さんの報告です。急峻な陽あたりのよい棚田で、しかもすり鉢状になっており昼は暖かく夜は八幡岳から吹き下ろす冷たい風により、昼夜の温度差が大きい。
これと山からの湧水が美味しい棚田米の源です。
美味しさの秘密が、見えてきたようです。
実は佐藤さん、渡辺さんともに70代の現役の生産者です。参加者はパワーをいただきました。
今回のシンポジウムは3日(日)東京「日本橋」(日本道路網の起点)のたもとで開かれました。
高度経済成長時代に「日本橋」の真上に、高速道路が造られてしまいました。
いま、文化の見直しで、この高速道路を下を流れる川の底へ移設し、日の当たる「日本橋」
を取り戻そうという検討が始まっています。 巨額の資金も必要です。
シンポジウムに参加して、先人の築いた棚田も「日本橋」も重なって見えました。(埼玉県・所沢市 上久保)
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コーディネーターを務めたのは歯切れのいい同学会理事の牛島さん。
消費者サイドの神奈川県在住・木戸さんからは、新潟県・十日町の冬水田んぼの紹介や、棚田保全を掲げるNPO団体が取り組む活動、その一端として全国の棚田米を取り寄せて、小パック詰めにしての頒布。生産者の顔が見える棚田米など、広く社会に知ってもらおうという活動の紹介がありました。
流通面からみた棚田米について、米穀店を営む成川さんより「コシヒカリ」や「秋田こまち」
はなぜ売れるのか。 おそらくおいしさが定着し、買物の失敗がないという安心感が理由だろう。
棚田米はおいしいといっても店頭で、お客様に説明するのは、簡単なことではない。
各種イベントで「食べ比べ」をやっても結果はまちまち。ましてや計測器では測れないという。
最後に、消費者の棚田米についての評価・分析に挑んだのは東大准教授の山岡さん。
販売店の協力を得て、棚田米を実際に食べた後の消費者アンケート分析。
若年層での棚田米に対する評価は、そう高くはない。 しかし中高年層では、棚田米を
また買いたい、買ってもよいなど肯定評価が高かったとう報告は興味深かった。
一般消費者の方々に、まだまだ棚田米の存在そのものが浸透していないようです。
シンポジウムは、パネラーの報告後、討論会にうつり活発な意見が続出し予定時刻をオーバー。たいへん盛り上がりました。

